煩悩即菩提

今日から新年度。新しい生活を始める人も多いことでしょう。さて仏教は人間の煩悩(=欲望・迷い)を否定し、「悟り」を求める教えと一般には理解されているようです。しかし悟りを求めようとすること自体が欲望であり煩悩でもあるとも言えます。一方、菩提とは「悟りを開いた仏の境地=涅槃の境地」または「智慧に満ちた無上の悟り」です。純な欲望ならばそれを達成しようとする煩悩は清らかです。そして滅すべきはその達成を妨げようとする、余計な煩悩です。こう考えると煩悩には善い煩悩と悪い煩悩があると言えます。善い煩悩に満ち満ちて生活を送れば菩提に到達できるでしょう。これを密教では「煩悩即菩提」と称します。皆さん、純真な目的をもって全力で頑張っていれば、幸運の「きっかけ」はやってきます。意欲(=善い煩悩)に満ちた生活を始めましょう。
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